この仕事のやりがいは、地域で暮らす人たちの生活に貢献できること


44722-005堀 栄子(ほり えいこ)さん(気象予報士)
現在は、大分で2番組の気象キャスターを務めている堀さん。
配属から1年と、まだまだ勉強中の毎日ではありますが、
自ら取材先にも出向くなど、積極的に番組作りに関わっています。


あっという間に天気が変わる大分の空に四苦八苦

――これまでにどんな仕事に携わりましたか?

 大分に来る前は、TBSとTOKYO MXでサポート業務を行っていました。あとは、原稿業務やドライビングウェザー出演など。原稿業務で先輩に添削をしてもらったおかげで、さまざま表現方法を学ぶことができました。この仕事は迅速かつ正確な判断が求められるので、東京にいる間にそれが学べたことは本当によかったと思っています。

――仕事の難しさを感じる時はどんな時ですか?

 県単位の細かい予報は、日々難しさを実感しています。予想以上に雨雲が発達してやってきたり、その逆で、予想していた雨雲がまったく来ずに天気がよかったり。関東育ちの私は「西日本が雨だから関東ももうすぐ雨かな」ぐらいの甘い感覚でこれまで生きてきましたが、大分に来て、あっという間にやってくる天気変化の難しさを痛感しました。

44722-031――大分特有の天気はありますか?

 北部は瀬戸内気候ですが、冬は日本海気候です。中部の冬は太平洋気候、西部は内陸性気候、南部の夏は大雨など、地域や季節によって天気がまったく異なります。このため、「明日の天気はどう?」と聞かれた時は、「どちらの天気ですか?」ときちんと確認をしないと、せっかく答えても残念な思いをさせてしまうことがあります。

――地方局で気象キャスターをする楽しさはどんなところにありますか?

 細かい地域の天気に携われること。地域で暮らす人たちの生活に貢献できていると思うと、やりがいを感じますね。ただ、予報士の予報が当たらず、地元の人の長年の勘で天気が当たることもしばしば。気象学では学べない、生活しているからこそ分かる情報もあるのだということを知りました。また、飲食店で「いつも見ているよ」と声をかけてもらえた時もやりがいを感じる瞬間ですね。ご覧いただいている皆さんのために、「もっと天気を当てよう!」と、身の引き締まる思いがします。

44722-023――今までで一番印象に残っている仕事はありますか?

 熊本大分地震後の大雨です。雨量が多い九州の梅雨。雨には比較的慣れていますが、あまり地震になれていない地域ということで、地震による地盤の緩みに対する土砂災害の注意を意識的に呼びかけました。


季節ネタは、アポどりから取材まで、すべて自分で行っています

――担当されている「OBSイブニングニュース」と「旬感!3ch」では、伝え方を変えていますか?

 「OBSイブニングニュース」は、幅広い年代の方にご覧いただけるよう、ゆっくり話すことを意識しています。「旬感!3ch」は、旬をとりあげる情報番組なので、明るく元気に話すようにしています。

――番組でのキャスター業務以外にやっている仕事はありますか?

 果物狩りや旬ものの季節ネタは自ら探し、アポどりから取材まで自分で行っています。どんなカットにするかもカメラマンさんと相談して、原稿を作成。ニュース番組ができるまでの仕組みが学べてとても勉強になりますし、チームとして働いている意識も強まっている気がします。

IMG_9124――ウェザーマップはどんな会社ですか?

 明るく、元気で、個性豊かな人が多い印象ですね。相談や質問、情報交換がしやすい雰囲気なので、大分に来てからも頼りにさせて頂いています。予想の自信が持てずに、時々、オンエアの直前に電話で質問をさせてもらうことがあるのですが、そんな時でも親身になって答えてくださるので本当に心強いですね。最後に「がんばって!」と温かい言葉もかけてくださいます。

――将来は、どのような気象キャスターになりたいですか?

 大分で天気を伝えるようになってまだ1年。とにかく今はどんどん吸収して、安心感のあるキャスターに早くなれたらと思っています。その後は、天気に興味がない人でも夢中になれるような、そんな天気予報が伝えられる人になりたいです。


44722-017堀栄子(ほり えいこ)さん

幼い頃から、天気予報を見て未来に思いを馳せることが大好きで、いつか気象予報士になりたいと思い始める。大学を卒業後、一般企業に就職。その後、夢を叶えようと気象予報士の受験を決意。2015年3月、気象予報士試験に合格。同年8月よりウェザーマップに所属し、放送局番組サポートを行う。詳しい天気を伝えることで、多くの人の未来を幸せにすることが目標。

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