今は自分自身「東海地方の方々は自分が絶対に守る」意識で天気と向き合っている


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岡田 沙也加(おかだ さやか)さん 気象予報士
現在はNHK名古屋「おはよう東海」で気象キャスターを務めている岡田さん。地方局でのやりがいや、朝の番組で意識していること、工夫していることなどについて伺いました。


地方局でのやりがいは、その地域や地形にとことんこだわれること

――ウェザーマップに所属し、スタートした気象予報士としてのキャリア。最初に担当されたのはどんなお仕事でしたか?

TBSの朝と夕方の番組サポートや原稿書き、CS放送ニュースバードやYahoo!動画の気象キャスターなどを担当していました。キー局の番組となると「天気予報」としてひとつのコンテンツを世の中に出すために多くの方が携わります。気象予報士は気象の専門の知識はもちろんのこと、チームで仕事をする上で必要なコミュニケーション能力が重要なんだということをひしひしと感じましたね。

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<Yahoo!動画記念すべきデビュー回の収録後>

――現在はNHK名古屋「おはよう東海」で気象キャスターをされていますが、地方局でのやりがいとはどんなところですか?

その地域にこだわれることでしょうか。地域や地形にとことんこだわれるので、細やかな予報を見ている方に寄り添った言葉で伝えられること。現実的にはそんなに具体的なことを言えないことも多いのですが、少なくとも努力する余地があると思っています。プライベートでも、東海にこだわってみると面白い!東海地方は歴史も文化も自然の恵みも多くある地域ですから、どこへ行っても感動できます。こんな機会をいただけたのは幸運でした。

朝出かける直前に見る番組。「外は今どうなっているのか」というライブ感を大切に

 ――東海地方の気象予報で苦労される点はありますか?

東海地方は南北に長く、太平洋側に開けた沿岸部から標高の高い中部山岳周辺まで地形も多様であるため、3県の中でも予報がばらばらになってしまうことが多々あります。ひとつのポイントに絞ることが難しく、何を伝えるか、優先順位に迷うこともありますね。

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――今ご担当されているNHK名古屋「おはよう東海」は15分と短い番組ですが、その中で気象コーナーはどのように作っていますか?

「おはよう東海」の気象コーナーは2分半~3分です。ただ、台風が近づいているなど、重大な現象が予想されるときは、できるだけ気象コーナーの時間を長くしてもらうなど、臨機応変に対応いただいています。それから、アナウンサー陣とは“ここ数日の中での今日”、“昨日と比べての今日”など、生活している中で一般的な感覚として感じることや疑問を出しあって、何を話題にするか決めています。天気だけでなく、地元にとって重要な季節イベントにももう少し触れられるとなおいいなぁと思っています。

――朝の番組として意識している点はありますか?

朝、出かける直前に見る方も多いと思うので、まず「外は今どうなっているのか」というライブ感を大切にしたいなと思っています。見ている方が外に出た瞬間、どう感じるのかを想像するのが日課です。「思ったより寒かったな〜」ということにならないように。それから、重要なことを簡潔に、ということも心がけたい点です。忙しい朝、出かける前に間一髪で「あ、傘持ってけって言ってたな」と思い出していただけるように……。

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大好きな自然のために、自分が生きているうちにできることはしておきたい

――岡田さんが本格的に気象予報士になろうと思ったきっかけも伊豆大島や広島での災害でした。近年はそういった大きな災害が多いような気がします。

先日(平成29年7月)の九州北部豪雨も、担当地域ではないものの、大きな衝撃を受けました。予想が非常に難しいと言われる“線状降水帯”によるものでしたが、多くの方が命を奪われることになったこうした現象を正確に予想できない事実に絶望しました……。そんな中で、それでもどうにか予想しようと日々可能性を探し続ける気象関係者たちの姿に勇気付けられて、なんとか気持ちを持ち直すことができました。今は自分自身、「東海地方の方々は自分が絶対に守る」という意識で、何か潜んでいる危険がないか、日々天気と向き合っています。

――今後はどんなことに取り組んでいきたいですか?

日々の天気予報はおもしろいですし、もっと極めたいですが、将来は腰を据えて取り組めるスケールの大きなテーマに、地に足をつけて地道に向き合っていきたいという思いもあります。「そもそもどうしてこういう現象が起こるのか」「数十年後にどのようなことが起こり得るのか」など……。根本にあるのは、大好きな自然に恩返しというと傲慢ですが、大好きなものを守るために、自分が生きているうちにできることをしておきたいという思いです。

(2017年9月掲載)


okadasayaka33岡田 沙也加(おかだ さやか)さん

神奈川県出身。大学を卒業後、一般企業に就職。小さい頃から海と空が好きで、自然の声に耳を傾けられる、気象の仕事に興味を持ち、2014年に気象予報士資格を取得。2015年からウェザーマップに所属。2016年からはNHK名古屋放送局で気象情報を担当。

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