福岡良子(ふくおか りょうこ)さん 気象予報士
学生時代に気象予報士講座に通い、ウェザーマップの専属気象予報士として活躍している福岡さん。気象予報士の魅力や気象キャスターとして心がけていること、将来のビジョンなどを伺った。
将来は、環境問題を啓発していく活動の担い手に
——将来やってみたい仕事はありますか?
いまは日々の天気予報を伝えていますが、もっと大きな地球規模の視野で気象を捉え、環境問題を啓発していくような活動の担い手になれればと思っています。たとえば、地球温暖化という切迫した大きな問題に対し、より多くの方に身近な問題として感じていただきたい。むずかしいことをわかりやすく伝えるのも私たちの仕事ですし、テレビに出させていただいているので、多少は身近に感じてもらえる立場として啓発していければと考えています。
私にしかできない天気予報を追求
——今後はどのような気象キャスターになっていきたいですか?
私の天気予報だから見ると言ってもらえるような私らしい、私にしかできない天気予報を追求していきたいと思います。
——そのためにしていることなどありますか?
所属しているウェザーマップ代表取締役の森田正光さんや先輩たちからいろいろなことを教えていただいています。あと、人と違った視点が持てるよう、つねに新しいことに挑戦することを意識しています。(たとえば小さいことなら、料理だと同じレシピはつくらないとか。)その選択の連続の中で、ふとインスピレーションを受けることもあり、それが解説の中にも生きてくると思っています。
「森田イズム」を踏襲するウェザーマップ
——ウェザーマップは、どのような会社ですか?
森田さんの個性が強烈ですね(笑)。「森田イズム」といいますか、いままでの気象キャスターがやっていないことを率先して行い、天気予報を身近な存在にしたカリスマ的な存在です。何よりむずかしいことを身近なものと結び付けてわかりやすく伝える能力が天才的。天気をただ伝えるだけではなく、身近なものと結びつけてくれる。あと、天気はもちろんですが、本当に知識の幅が広く、お話するたびに自分の未熟さを痛感します。ウェザーマップの気象キャスター全員が森田さんに教わり、森田イズムを継承しようと奮闘していると思います。
天気のことを書かないブログでチカラがついた
——福岡さんは森田さんのブログにも参加されていますが…。
「チーム森田の天気で斬る」というブログをウェザーマップの気象キャスター10人くらいで書いています。気象キャスターのブログなのに、森田さんの指示は「天気のことは書くな!」です(笑)。天気は天気予報を見ればわかるので、天気周辺のことを書きなさいと。まったく違う方向から天気を見てみることで、文章に個性を出すよう教わりました。今でもこのブログには頭を抱えていますが、自分にしか書けない情報を得るため、つねにアンテナをはり、休日に自ら取材現場に足を運ぶこともしばしば。私自身このブログに参加させていただいて、とてもチカラがついたと自負しています。
切磋琢磨して向上する気象キャスター集団
——ウェザーマップには、さまざまな勉強会などもあるそうですね。
元アナウンサーの方によるアナウンス研修や天気に関する勉強会も開催されています。尊敬する先輩方がたくさんいらっしゃって直接指導していただけますし、気象データの資料も本当に充実しています。ここまで環境の整った気象会社は他にないのではないでしょうか。そのぶん、所属している私たちも切磋琢磨して高め合っています。また、毎年全員が集まる懇親会があったり、ランニング好きが集まる駅伝部もあったり、みんなとても仲が良いのも特徴です。興味のある方はぜひお越しください。
福岡良子(ふくおか りょうこ)さん
1986年12月14日生まれ。兵庫県出身。同志社大学商学部卒。大学在学中に気象予報士の資格を取得し、テレビ出演の仕事をはじめる。卒業後は、放送局のサポート業務や地方局で気象キャスターを経験。2016年4月からNHK総合「NHKニュース7」に出演中。好奇心が強くアクティブな性格で、趣味は旅行、マラソン、マリンスポーツなど。富士山登山経験が5回あり、トライアスロンに挑戦したこともある。