気象予報士になっていきなりテレビ出演!


増田雅昭

増田雅昭(ますだ まさあき)さん 気象予報士
TBSラジオ、テレビの気象キャスターをはじめ、さまざまな天気事業や後進の育成に携わっている増田さん。後輩たちから良き兄貴分として慕われる増田さんに、現在の仕事、将来の天気予報、求められる気象キャスターなどについて話を聞いた。


増田雅昭

気象会社に就職すべく気象予報士の資格を取得

——気象予報士になりたいと思ったきっかけを教えてください。

 就職活動がはじまるころから、同級生たちがさまざまな資格を取得するようになりました。僕も何か取らなければ…と思い、本屋さんの資格コーナーへ。そこで目に入ったのが、気象予報士関連の本。以前から天気に興味はありました。その本には資格取得のノウハウに加え、資格取得後はこんな仕事がありますと気象会社の説明があったんです。その場で「気象会社に入ろう」と思い、資格を取ろうと決めました。

過去問を頼りに、試験勉強に打ち込む毎日

——勉強は大変ではなかったですか?

 大変でした。でも、学生だったので時間はたっぷりあったのが救いでした。試験前などは、朝起きてゴハンとお風呂以外はひたすら勉強していました。ただ僕が勉強した1999年当時は、いまのようにネットに気象予報士の情報は多くありませんでしたし、テキストなども充実していません。頼れるものは過去問くらいしかなかったので、ひたすら過去問を解いてました。学科は独学でしたが、実技はどうしてもむずかしかったのでスクールへ通いました。

実技合格のためにスクールへ通い、見事合格

——スクールはいかがでしたか?

 実技を独学で勉強する材料は少なかったし、採点の基準がわからなかったので、スクールはとてもありがたかったですね。就職するまでに受かればいいと思っていて、学科は独学でなんとか受かりましたが、実技は2回不合格。落ち込みましたが、絶対に気象会社に就職しようと決めていたので、学生のうちに取っておこうと奮起し、3回目でようやく合格通知を手にすることができました。

増田雅昭

就職前に学生予報士としてテレビデビュー

——念願の気象会社に就職したのですか?

 はい。気象会社に内定をいただきましたが、入社の前からテレ朝の「ニュースステーション」に学生予報士として出演しました。当時、番組でなりたての気象予報士を育てようというコンセプトの企画があり、オーディションに受かったんです。合格の連絡をもらって「いつからですか?」と聞いたら「来週からです」。右も左もわからないまま気象キャスターとしてデビューしました。初日は人生最大の緊張でしたが、10年やっていても緊張するものだよとベテランアナウンサーに言われたことが印象的でした。

経験を積んだあと、ウェザーマップへ

——その数年後、ウェザーマップに転職されたのですね?
 新卒で入社した気象会社で気象キャスターをはじめ、現場でさまざまな仕事を6年経験しました。どの仕事もとても良い経験になったのですが、気象情報を「伝える」ということの重要さを感じ、伝えることを究めたいと思いウェザーマップに転職しました。

気象予報士に向いているのはこんな人

——気象予報士にはどんな人が向いていると思いますか?

 僕が思う、気象予報士に向いているのはこのような人です。
①あたらしい技術や表現を楽しめる
②天気予報を広い視野で考えられる
③他と違うことをやりたいと思っている
 既製品の天気予報では飽きられてしまいます。「天気予報の世界をこんなふうにしていきたい!」と広い視野で考えられる人がいいと思います。当てはまると思う人は、ぜひ気象予報士にトライしてください。


増田雅昭

増田雅昭(ますだ まさあき)さん

1977年12月26日生まれ。滋賀県出身。横浜国立大学経営学部卒。大学在学中に気象予報士の資格を取得し、テレビ朝日「ニュースステーション」に学生予報士として出演。気象キャスターをしながら、企業・自治体・個人などへのオーダーメイド予報や気象相談員・アドバイザーも長年担当。ネットに気象関連のコラムを執筆するほか、災害から身を守る気象情報の使い方などの講演も行っている。趣味は野球、スノーボード、スポーツと天気の関係をさぐること。

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