井坂 綾(いさか あや)さん(気象予報士)
ラジオパーソナリティーから気象予報士に。
異色の経歴を持つ井坂さんに気象予報士資格を受けようと思ったきっかけや、
クリアでの講師のお話など詳しく語ってもらった。
ラジオ番組に寄せられるメッセージに天気の話題が多かったのがきっかけ
――井坂さんはホテル勤務→ラジオパーソナリティー→気象予報士というバラエティに富んだ職歴をお持ちですが、いつ、どんなきっかけで気象予報士の資格を取ろうと思ったのですか?
最初のホテルでの仕事では、電話交換手をしていました。発声練習ができれば……くらいの気持ちで受けたスクールがタレント事務所もしていて、ラジオ番組のオーディションを受けて、ラジオパーソナリティーに。気象予報士に興味を持ったのは、ラジオ番組に送られてくるメッセージに、お天気の話題がものすごく多かったことがきっかけです。確かに、あいさつ代わりに天気の話題ってちょうどいいですものね。それで、お天気について詳しく話ができたらいいな……と思ったので気象予報士の資格にチャレンジしようと思いました。
――ラジオのお仕事をしながら、どのように勉強されたのですか?
不規則な仕事だったので、勉強は仕事の合間にしました。電車の移動、待ち時間、早く起床してなど……。1日10 分の勉強を1週間続ければ70分勉強したことになりますが、1日0分は1週間続けても0。とにかく少しずつでもコツコツ続けて、3年かけて資格を取りました。
資格取得後は、天気の角度から掘り下げるユニークなラジオ番組作りにチャレンジ!
――気象予報士の資格を取ってからもラジオのお仕事は続けられたんですか?
はい。資格取得後はその知識も活かしたかったので、自身のラジオ番組で音楽や特に映画の最新情報を発信するとき、お天気の角度からこれらを掘り下げる番組作りを始めました。例えば、映画の舞台となっている場所はどんな気候なのか?四季があるのか、ないのか?大雨の中、愛を叫ぶシーンがあったら、この雨は1時間に○ミリくらいの雨か?吐く息が白かったら外の気温は○℃くらいかも?という感じです。
――ラジオパーソナリティーの経験は、今の気象キャスターのお仕事にどう生かされていますか?
気象キャスターの今も、ラジオで培った「言葉で伝える大切さ」を心がけています。具体的には、耳で聞いてもイメージができるような言葉選びであったり、同じ単語を使わないようにすること。例えば、『寒い』という表現も、「空気が冷たい」「凍てつく寒さ」「指先が冷たい」「鼻が赤くなる」「息が白い」など、言葉のレパートリーを増やしたり、単語の選び方で寒さの度合いを表現するようにしています。
毎日少しずつでいいから、勉強を続けることが合格への道!
――気象予報士としての最初のお仕事は何でしたか?
クリアの講師です。気象予報士会に募集のお知らせが届き、応募しました。もう10年くらい続けていますねぇ。
――クリアではどんなことを指導されていますか?
私のようにド文系、計算苦手な受講生の方に「がんばろう!」と思ってもらえるような内容を心がけていますね。文系の人は垂直方向を鉛直方向と言われるだけで「うわぁ~難しい!」と思ってしまうんですよ(笑)。だから、なるべく理系の言葉を使わないようにしています。分数の通分や指数計算の仕方など「こんなことも説明するの?」ということでも説明しています。
――気象予報士になりたいと思っている方に、アドバイスを。
何事にも興味を持てる方は向いていると思います。私は天気が好きになったのは勉強を始めてからでした。好きになってからは勉強スピードがアップしましたが、勉強は楽しいことばかりではありません。思うように点数に結びつかないと落ち込んでしまいますよね。でも勉強をスタートした頃に比べたら学力は上がっています!さらなる学力アップのためにいま悩んでいるのです。毎日少しずつで良いので勉強を続けてください。それが合格へ道ですよ!
井坂 綾(いさか あや)さん
都内ホテルに就職。その後、ラジオパーソナリティとして活動しながら、2003年気象予報士資格を取得。自身のラジオ番組で音楽や最新情報(特に映画)を発信する際、お天気の角度からこれらを掘り下げるなどの番組作りを始める。天気を通じて健康に興味を持ち、2014年柔道整復師資格を取得。